和菓子(Japanese sweets)

日本は季節に敏感で、昔から四季折々に趣深い和菓子を作り楽しんできました。ほっこりやさしい甘味です。


ぼたもち・おはぎ

お彼岸に欠かせないぼたもち・おはぎは、もち米やうるち米を餡やきな粉で包むお菓子。

一般にぼたもちとおはぎは同じ和菓子を指し、春のぼたもちは春の花「牡丹」に、秋のおはぎは秋の花「萩」にちなんでいます。古くから小豆の赤い色が邪気を払い、災難を防ぐ力があると信じられてきましたため、お祝い事、収穫や五穀豊穣の祈り等にも使われます。

大福

もち米やもち粉で作った生地にあんを包んだ和菓子。シンプルな小豆あんの他、「豆大福」「栗大福」「草大福」「いちご大福」「豆大福」等とバリエーションが豊富です。大福の記念日は、「ふ(2)く(9)」の語呂合わせから2月9日。

さくらもち

桜にちなんだ春の和菓子で、小豆あんを桜色の生地で包み、塩漬けの桜の葉で巻いたもの。関東風はクレープ状の生地、関西風はもち生地と違いがあります。どちらにも桜の葉が使われ、桜の香り漂います。

栗まんじゅう

栗の形と色を模した和菓子。主に皮に卵液を塗って照りを出し、中には栗を用いた白あんや茹で栗などが入っています。

諸説ありますが、明治時代に九州地方で生まれ、勝負の縁起物として広まったとされ、今では全国で一年中いただけます。



花びら餅(お正月)

新年を祝う縁起の良い和菓子。平安時代の宮中行事「歯固めの儀式」に由来すると言われます。ごぼうとみそあんと菱形の紅色の餅が、円形の白い餅または求肥を二つ折りにして包まれています。

上用まんじゅう

すりおろした山芋(薯蕷)に米粉と砂糖を混ぜて作った生地でこし餡を包み、蒸し上げた蒸し菓子。

上用饅頭の「上に用いる」という文字通り、昔は身分の高い人に献上するための饅頭という意味があり、今でも、特に冠婚葬祭などの祝事の際に用いられます。

よもぎもち・草餅

よもぎを練り込んだ鮮やかな緑色をしたお餅です。春らしいよもぎの良い香りがします。

小豆あんやきな粉といただきます。

三色だんご・花見だんご

ピンク・白・緑の3色のお団子で、春の訪れを祝って食べられる和菓子。ピンクは春、白は冬の雪、緑は新緑等の象徴だそうです。

みたらしだんご

串に刺した団子に甘辛い醤油だれを絡めた和菓子です。京都の下鴨神社にある「御手洗池」から名付けられ、池の泡を模して作られた団子を、神前に供えて厄除けとしたのが始まりとされます。



ひなまつりの和菓子

3月3日の桃の節句に、ひな人形に見たてて、女の子の成長と幸せを願う気持ちがこめられています。

なお、写真はありませんが、「菱餅」は主に白・赤・緑の3色の餅で、子供の成長を願う意味が込められています。

柏餅とちまき

5月5日の端午の節句の和菓子。かしわ餅は新芽が出るまで古い葉が落ちない柏の葉でくるみ、子孫繁栄の願いがこもっています。ちまきは円錐形を蛇に見立て虫を追い払ったとも伝えられます。

水無月

お正月から半年を無事に過ごせた感謝とともに、これからも健やかに過ごせるようにという願いを込めて、6月末にいただきます。蒸したういろうの土台に小豆がのせられ、三角形は氷の形、小豆は厄除けを意味し、無病息災の意味があります。

くずまんじゅう

葛粉と水、砂糖で作った透明な葛生地でこしあんを包んだ和菓子。ぷるぷるとした食感で、夏場は冷やすと一層おいしいです。

かき氷

氷を細かく削り、シロップやあん、フルーツ等をのせていただく夏のデザート。平安時代から存在し、当時は貴族の贅沢品でしたが、明治以降の製氷技術の普及により庶民にも広く親しまれるようになりました。



土用餅

夏の土用、特に暑さが厳しくなる時期に無病息災を願って食べるあんころ餅です。お餅は「力餅」、赤いあずき餡は「魔除け」に通じるとされ、夏バテ防止の縁起餅です。

お月見の和菓子

お月見にお供えする、満月に見立てて作られた和菓子。米の粉を丸く形作り、15個を積み重ねるのが一般的ですが、特に関西では里芋のような楕円形のお団子に小豆あんを巻きます。

収穫への感謝や豊作を願う意味合いがあり、お月見の後には神様に感謝しながらいただきます。

栗きんとん

栗を砂糖と炊き上げて茶巾絞りで栗の形に成形した和菓子。栗本来の風味を生かした、ほっくりとした食感と素朴な味わいが特徴です。

おせち料理の「栗金団」は、さつまいものあんと甘く煮た栗を混ぜ合わせたもので、金運上昇を願う縁起物です。

いもようかん

蒸して裏ごししたさつまいもに砂糖を加えて練り上げ、型に入れて固めた和菓子。さつまいもの素朴な風味や滑らかな食感が特徴です。

お餅つき

年末にはお餅つき。あんやきな粉やしょうゆ等でいただきます。



お茶の時間に しましょっか