フタユビナマケモノ(Two-toed sloth)

ゆっくり 省エネ


有毛目フタユビナマケモノ科

・体長45~86cm、体重4~9kg程度。南アメリカ北部の熱帯林に分布しています。

 ・エネルギーを消費しないために、日中はじーっと動かず、一日15~20時間ぐらい寝ています(夜行性)

・10月の第3土曜日は『国際ナマケモノデー』



ナマケモノの赤ちゃん

↑神戸どうぶつ王国で2020年9月8日にうまれたフタユビナマケモノの赤ちゃん(生後2か月)

赤ちゃんは お母さんのおなかにピッタリくっついて運ばれ、落ちることがありません。むねの毛にしがみついています。

ナマケモノの妊娠期間は、通常6か月から1年。一頭の子どもを産みます。おとなになるまでに、メスは3年、オスは4~5年かかると言われています。

飼育員さんの話では、生後2か月で、もうお母さんと同じ食事をしているそうです。


ナマケモノのくらし

ナマケモノは、ほとんどを木の上で過ごし、食事や睡眠、交尾、出産も、木にぶら下がって行います。

唯一、トイレの時だけは、ゆっくり木から降り、しりを地面すれすれにして、地上で排泄します。内臓の働きもゆっくりなので、排泄はなんと一週間に一回程度です。

野生では、主食は木の葉で、一日に一1~2枚の木の葉を食べます。果実やからだに生えた苔を食べるとも言われ地ます。消化も遅く、一枚の葉の消化に数週間かかる時もあるようです。

動物園では果実や野菜を食べていました。コマツナ、チンゲンサイ、キャベツ、白菜、サツマイモ、リンゴ、ニンジン等が、バランスを考えて与えられています。


ナマケモノのからだ

前脚と後脚の指がフック状になっていて、木の枝にひっかけて、ぶら下がることができます

※フタユビナマケモノの手の指は2本ですが、3本の種類もあります。

熱帯林ではじっと動かず、毛にはコケがはえるほどですが、こうして動かないことで、木と同化してカモフラージュされ、敵から 上手に身を隠すことができます。

動物園でも しばらく同じ姿勢でいることが よくあります。

大きな鼻で、においをかぐ能力は高く、においでコミュニケーションを取っていると考えられています。

ちなみに、動きがゆっくりなナマケモノですが、泳ぎは上手で、水中では地上の3倍ぐらいのスピードで泳ぐそうです。



赤ちゃん誕生から5年後…。赤ちゃんだったナマケモノは他園に移ったそうですが、神戸どうぶつ王国では2匹のフタユビナマケモノがいます。2匹のゆっくりな交流がほほえましいです。


国際ナマケモノの日(International Sloth Day)

毎年10月の第3土曜日は「国際ナマケモノの日」

コロンビアの AIUNAU 財団が2010年に制定した記念日で、ナマケモノの福祉と保全を呼びかけることを目的としています。

この日は、ナマケモノとその生息地の重要性や、人間活動がこれらに与える影響を知るきっかけとして、世界各地で教育・啓発活動が行われています。


※ このページのナマケモノの写真は「神戸どうぶつ王国」にて(2020年と2025年)。説明は、神戸どうぶつ王国と神戸市立王子動物園の看板、「動物(小学館)」「LIVE 動物(学研)」「ざんねんないきもの事典(高橋書店)」より抜粋しています。


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ナマケモノのイラストはコチラヘ
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アリクイのなかま(有毛目)
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